Web3.0 Journey! Episode 00 : それぞれが輝く、希望と可能性溢れる世界へ

by 草生 慶子

ヒエラルキーがなく、フラット化された世界

誰もがその人自身に価値があるということを認めることができ

それぞれが輝く

希望と可能性溢れる世界へ

プロローグ

以前に増して耳にするようになったブロックチェーン、Web3.0、NFTという言葉。

私自身、好奇心でデジタル作品を作っていたことからNFTに興味を持ち、その世界を「知ろう」という行為に至ったわけですが、蓋を開けてみると、NFTに辿り着くまでに知らない言葉がたくさんありました。

ブロックチェーン?ノード?トークン?

Web3.0って何!?



興味を持って知りたいと思ったことだったのに、その前段階の「初めて耳にする言葉」たちを前にして、何度か挫折しました。

今読んでくださっている方の中にも、初めて聞く言葉だと思う方がいるかもしれません。同時によくわからないという感情も出てくるかもしれません。

けれど、わからないということを今は横に置いて、先に進んでもらえたら嬉しいです(そしてこれから一緒に学んでいきましょう!)。

少し個人の話をさせていただきます。

私は日本での社会人経験を経た後、単身渡仏しました。会社都合で行ったわけではなく、一度完全に日本社会から離れて。それまであった肩書きがなくなった状態で一歩外に出たとき、今まで自分は日本社会や組織(会社等)に守られていただけで、その枠から出ると「私」という人間がどんな人で、どんな価値観を持っているかなんて誰も知らなかった。

そもそも「私は日本人です」というところから伝えなければなりません。最初のスタートがそこだったので、自分のことを知ってもらい、現地社会で働きながら生活するまでに数年かかりました。

私って「なんでもないんだな」と思ったこともあります。けれど、もし当時の私にWeb3.0の世界があったなら、きっと「なんでもない自分」を否定することはなかっただろうし、どこにいても自分という存在を「見つけてもらえる」という可能性から、安心感と、どこにいたって私は大丈夫という自信を持てたと思います。

そしてそんな可能性があるんだ、ということに気づいてから今まではよくわからないものとして捉えていたWeb3.0の世界が、希望と可能性溢れるものに変わりました。

Web3.0に対する私自身の見方・捉え方が変わるきっかけとなったのは、先日開催されたAWAsia(アドバタイジング・ウィーク・アジア) での「Web3.0は社会をどのように変えるか」という講演でした。

それまでの私はWeb3.0への理解というより、ブロックチェーンやNFTという言葉から得た知識のところで止まっていました。

- ビットコインなどの暗号資産(旧称 : 仮想通貨)による売買を可能にさせた技術
- デジタルデータの売買を可能にした技術

といった、そこから先に展開されるであろう世界を知らなかったし、可能性に目を向けられていなかった。

その理由の一つに、今のウォレット(Web3.0における自身のID)のほとんどが「何ビットコイン入ってます」「何イーサリアム入ってます」といった”儲けを出す”ようなイメージが先行していたことがあります。「ウォレット=お金」みたいな。

人は自分の知らないこと、理解できないことを否定する癖があり、さらに「お金」を連想させるものが入ってくると今度は「なんかよくわからないけど、胡散臭そう」と思ってしまいがちです。これは少し厄介なことですよね。

自分にとって生きやすい世界がそこにあるかもしれないのに、その可能性に目を向けないで「知らない」や「胡散臭そう」で通り過ぎてしまうから(もったいないですね)。

けれど、「こんなふうに社会は変わっていくよね」「こういうことができるようになるよね」といったWeb3.0が社会実装フェーズに入った未来に関する話を聞いて理解が変わりました。

ウォレットとは、その人の価値観そのものが詰まったものであり、このウォレットを通して当人がどんな価値観を重視しているのかを読み解くことができる、まさに自分自身を表現するものなんだ、と。

特に興味を持ったのは、Web3.0の世界では個人の学習実績、価値観、権利といった個人を表現するものにトークンが発行され、価値を持つようになるということ。

例えばこの景色。パリに住んでいた頃、家の近くにあったNation(ナシオン)広場によく散歩に出かけていました。



この場所でBTSの「Euphoria」を聴きながら、朝の光や夕日をぼーっと眺めていると、頭の中でごちゃごちゃ考えていることが全部吹き飛んで、「なんか今、生きてるだけで十分じゃん」とか「あ〜幸せだなぁ〜」と感じられる自分がいることに感動できて、救われていたんです。

行動だけ見ると、ただ散歩をして、景色を眺めながら音楽を聴いてぼーっとしてるだけで、今のWeb2.0社会からすると、何の生産性もない無価値なものでしょう。

けれど、これからのWeb3.0の世界では、「Nation (ナシオン)広場でBTSの『Euphoria』を聴きながら朝の光や夕日を眺めてぼーっとしてるだけで、今この瞬間に入れる、幸せを感じられる」という私にとって価値あるこの体験を追体験パッケージとして、トークンとして発行できるわけです。

それはAさんにとっては価値のないものかもしれないけど、Bさんにとっては価値のあるものになるかもしれない。

そして私の感性に惹かれたBさんがそのNFTをコレクトしたとして、パリに行く機会があったときに「そういえばあの人の体験したことってパリのNation(ナシオン)広場だったよな」ということを思い出し、滞在中に実際訪れて追体験をした場合、楽曲使用料はもちろん日本音楽著作権協会(JASRAC)に、そしてNation(ナシオン)広場を維持してくれているパリ市(なのか管理会社なのか)に、そしてそのコンテキストを作った私にも分配される、ということが起きてきます。

自分にとって価値ある体験が、自分以外の誰かにとっても価値あるものになる可能性があるわけです。

これはほんの一例にすぎません。生き方や価値観は人の数だけありますし、先述したような個人の学習実績が価値となるトークンってどんなだろう? とか、web3.0でのコミュニティはどのように形成されていくのだろう? とか、考え出すと想像が止まりません。

これは、多様な価値観を表現できるような時代だからこそ、実現できる世界だと思います。

自分の価値を出すために何か箔を付けなきゃいけない、資格を取らないといけない、フォロワー数を増やさないといけない。

そういった外側の評価基準を求める世界ではなく、自分の経験が「価値」となる世界。会社の看板とか、自分自身のキャリアを誇る必要がない。そんな世界がこれからのWeb3.0にはあり、外側の評価基準の中で生きることへの息苦しさを感じていた人にとっては、とても生きやすい世界がやってくるのだと思います。

「個が主役」となる時代で、それぞれが輝く世界を私は実際に体験してみたい。

だからこの連載では、「Web3.0 Journey!」と題して、みなさんと一緒にWeb3.0の世界を学んでいけたらと思います。



草生 慶子 / Keiko Kusabu
日本での社会人経験を経て2013年に渡仏。パリでインテリア建築を学んだ後,現地建築事務所に所属し建築のビジュアルイメージ制作に従事。また,パリでのショーのオーガナイズなど日本ブランドのプロダクション業にも関わる。2021年日本へ帰国。プライベートで取り組みはじめたイラストアニメーション動画等デジタル作品制作をきっかけにブロックチェーンやNFTへの関心を持つ。

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