Web3.0 Journey! Episode 01 : 開かれた、扉
*本記事は連載記事「Web3.0 Journey!」の第2回目です
初回記事はこちら
>>Web3.0 Journey! Episode 00 : それぞれが輝く、希望と可能性溢れる世界へ
こんにちは!
先日打ち合わせをしている中で、あるビデオを見せてもらう機会がありました。
社内会議が収録されたもので、そこでは、個人のプロジェクトが取り上げられていました。
そのビデオを見て思ったのは、
「Web3.0によって、個人のプロジェクトも会社で取り上げられるようになったんだ」
ということ。
私自身が会社員だった頃を思い出してみると、個人でやっていることが社内会議の議題に上がることはなかったので、Web3.0による社会の変化が身近になってきたんだと肌で感じました。
そして、その映像のあるシーンを見ていたときに、思わず「すごいっ!」という言葉が口からこぼれたんです。
なぜそんなに驚いたのかというと、
Web3.0におけるIDであるウォレットが「MetaMask(メタマスク)からじゃなくてももっと簡単に作れる」
ということを、その会議を通して知ったからです。
「プロジェクトに参加し、ログインすると自動的にウォレットが作られる」
*MetaMask : "Ethereum(イーサリアム)系ブロックチェーンの通貨やNFTを一括で補完・管理できるソフトウェアウォレット"
- WikipediaのMetaMaskの記述より引用 -
私がWeb3.0の世界に興味を持ったきっかけは、NFTであればデジタル作品も取引ができるということに可能性を感じたからでした。
でも当時、私の周りにはNFTについて聞ける人がいなくて、どこから始めたらいいんだろう……と思っていたんです。
そんな時たまたま、キングコングの西野さんがNFTについてオンラインで勉強会をやるよ、という情報が目に入ったので、参加してみました。
*「キンコン西野と学ぶ仮想通貨(現 : 暗号資産)勉強会 - ビットコインって何? NFTって何?」
この勉強会が終わった後も参加者の中でウォレットを実際に作ってみたいと思っている方々へ向けて、オンラインでライブ配信しながらみんなでウォレットを作ってみるという機会を設けてくれたんです。
配信ではありますが、その場で実際に教えてもらいながら一緒にやってみるというのは、知識のなかった私からすると、とてもありがたいことでした。
そしてその時ウォレットを作るのに利用したのが「MetaMask」です。
*
教えてもらいながら進めたことで、無事にウォレットを作ることができたのですが、正直「めんどくさいな」って思ったところもありました。
というのも、MetaMaskからウォレットを作るとなると、一旦Google Chromeの拡張機能を使って、そこからウォレット作成のステップを踏まなきゃいけない。
パスワードを作って、さらにバックアップ用のシークレットフレーズも保管して、このシークレットフレーズを盗まれないためにスマホではなく紙にメモをして。
でも、その紙を紛失したらアウト。
「なんか、めんどくさーい!」って思っちゃったんですよ。
(好奇心は強いのに結構すぐめんどくさくなる)
それにこの時スムーズにMetaMaskでウォレットを作れたのは、ガイドしてくれた方がいたからです。
これを一人でやるとなると、絶対これやりたい!という強い気持ちや、やらなきゃ!みたいな必要性がなかったら途中で止めてしまいそう……とも、作りながら思っていました。
そんな経験があったので、あのめんどくさいことをしなくてもウォレットって作れるんだ!!と驚いたんです。
そして、それなら最高!という気持ちから「すごいっ!!」っていう言葉が漏れました。
今の私がWeb3.0の世界に興味を持っているのは、多くの人にとって生きやすい世界がそこにはあるかもしれない、という希望と可能性を感じてるから。
そう思っているのに、肝心のスタート地点に立つためのウォレット取得がめんどくさかったり、知識のない人が一人でやるには難しいって悲しいじゃないですか。
NFTやブロックチェーンについての知識が十分でなくても、子供からお年寄りまで全ての人にとってわかりやすく簡単に取得できるウォレットがあるのなら、それってめちゃくちゃ愛がある!と思ったんです。
だからダウンロードするだけでウォレットを取得できるってどんな感じなんだろう?
本当に誰でも簡単にできるのかな?
ということを知りたかったので、実際にやってみようと思いました。
*
Web3.0世界の中でも、特に私は「経験が価値になる」ことへの関心が強いので、ウォレットは行動実績証明のNFTと同時に取得できると良いなぁと思ったんです。
*行動実績証明のNFTとは、個人がどんな活動をしたかをNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)によってデジタル上で証明する手法
先述した「プロジェクトに参加し、ログインすると自動的にウォレットが作られる」
これを体験したいと思ったので、カリキュラムが終わると卒業証明書としてNFTが発行されるサマースクール、「落合陽一サマースクール2022 in 山口」に参加してきました。
今回のテーマは「写真を通じてSDGsを学ぶ」。
野外学習での様々な体験やディスカッションを通して、子供達の自発性や問題解決力を伸ばすことを目的としています。
現地のロケ先で自ら撮影した写真を、
フェアトレードに配慮した紙を用いて、
地元で採れた温泉水やお茶の出がらしなどを使い、
「サイアノタイプ」の写真として一枚の有価値な作品に仕上げていく。
*サイアノタイプとは、古典的な写真技法。薬品を塗った紙の上に被写体を置き、日光や紫外線に当てることで「青写真」を作ることができる。
生徒となる参加者は小学4年生〜高校3年生。
「どんな写真撮りたい?」
「けいこちゃん、自分の心が震えるものが撮りたいって言ってたもんね!」
「ちゃんと青くなるかなぁ?」
「できたーーーー!!!」
彼らと過ごした時間の中で経験した感情や体験は何事にも代え難く
それはきっと私だけでなく、参加した子供たちもそれぞれに感じたことがあったはずで
今までの、現Web2.0世界では、こういった経験は楽しい思い出として自身の心に残っていくもの
その価値は自分の中だけに存在するもの
けれどこれがWeb3.0の世界になってくると、その経験自体に「価値」がつくようになる。
みんなで一緒に経験したことが、NFTで発行された卒業証明書を持つことによって、思い出として残るだけでなく一人ひとりの将来の進学やキャリア形成に役立つものになる。
Web3.0だからこそ広がる新しい世界だと思います。
*
最終日のプレゼンが終わった後には卒業証明書として落合さんからNFTの授与がありました。
私もさっそく、自身の携帯からQRコードを読み込んで、NFT取得に挑戦。
今回私が気になってたウォレット「unWallet(アンウォレット)」は、ログインする際にGoogleアカウントかApple IDかを選ぶことができ、選択した後はログインするだけ。
いざ入力してみると、本当にログインするだけでウォレットとNFTが取得できたんです!
この画面を見た瞬間、
「これで本当にWeb3.0 Journeyのスタート地点に立てたんだ!」
という実感が湧いてきて、わくわくした気持ちになりました。
*
以前の私は「ウォレットを作るならMetaMask」という世界にいました。
なぜなら、当時の私はその情報しか知らなかったからです。
けれどunWalletの存在を知ったことで、ウォレットを作るのに選択肢が増えた。
選択肢が増えたということは「選ぶ自由」も生まれたので、私は両方経験した結果、自分にとって使いやすいunWalletを選びました。
ようやくウォレットを持てたことで、今、私は本当の意味でWeb3.0 Jurneyのスタート地点に立ちました。
それから、初めて取得した行動実績証明のNFTである「落合陽一サマースクール2022卒業証明書」もあります。
行動実績証明のNFTを持つことで、これから先どんな展開があるのか。
このNFTをどう活用するのか。
それをまたここで、みなさんにシェアしていけたらなと思っています。
草生 慶子 / Keiko Kusabu
日本での社会人経験を経て2013年に渡仏。パリでインテリア建築を学んだ後,現地建築事務所に所属し建築のビジュアルイメージ制作に従事。また,パリでのショーのオーガナイズなど日本ブランドのプロダクション業にも関わる。2021年日本へ帰国。プライベートで取り組みはじめたイラストアニメーション動画等デジタル作品制作をきっかけにブロックチェーンやNFTへの関心を持つ。
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